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fritzingでFabしてみた。

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今日はfritzingという電子回路基板をデザインするアプリケーションを使ってみたので、そのご報告です。

以前の記事でブレッドボードにA/Dコンバータや感圧センサなどをつなげていろいろ試してみたことをご紹介しました。ずっとブレッドボードというのもあれなので、それ用の基板をfritzingで作ってしまおうという試みです。fritzingではブレッドボードのパターンから、プリント基板をデザインすることが可能です。その辺りは他のWeb上の情報を参照ください。fritzingではさらにデザインしたプリント基板のデータを送信してドイツの工場でそのプリント基板を作ってくれるサービスもあり、これをFabと呼んでいます。今回はこのサービスを利用してみました。

まず適当にプリント基板のデザインを行い、出来上がったらFabに進めるかチェックします。メニューのRoutingからDesign Rules Check (DRC)を選択します。

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するとプログレスバーが表示され、チェックが進行します。

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チェックの結果が問題なければ以下のようなダイアログが表示されます。

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メニューのファイルからOrder a PCBを選択します。

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するとブラウザでfritzingのFabのページに飛びますので、右上のsubmit your orderボタンをクリックします。なお、ボタンの下にスケジュールに関する記述があります。Fabによるプリント基板の製造は、ドイツ時間の毎週火曜日に世界中のオーダーをまとめていっぺんに行われます。この例ではドイツ時間の9月20日12:00までにオーダーしたものは、製造後の9月29日に発送されるとの記載があります。

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ボタンを押すと次のページに移ります。ここでadd sketchボタンを押し、保存したfritzingのファイル(拡張子.fzz)をアップロードします。すると、プリント基板の面積が計算され表示されます。この時点での単価は一平方センチあたり0.70ユーロです。これに今回オーダーしたプリント基板の面積を乗じたものプラスCheking(4ユーロ、手数料ですかね)の料金がPriceになります。今回は同じ基板を2枚注文することにしました。

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それからprovide addressボタンを押して住所などを記入しPayPalを使って決済が完了したのが以下の画面です。

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送料を含めて合計で15.35ユーロになりました。まぁお安くはないですが、自分ではプリント基板は作れないので、こんなもんでしょうか。

なお、締切日以前でプリント基板の面積が変わらないのであれば、何度でも修正できます。最終的に今回注文したのは下のような回路です。トランジスタが配置されていますが、これはfritzingのデータベースにIRセンサが無かったため、その代用です。(自分で作ることもできますが面倒だったので。)

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そして待つこと数週間、発送予定日の9月29日から4日後にFabしたPCBが届きました。

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切手貼りは手作業なんですね。封筒の中身は以下です。

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PCBを拡大すると以下です。まずは表面。白くてなかなか美しいです。

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裏面です。img_1526

そして開封後にすぐに気づいたのですが、ジャンパーピン接合用の穴が小さい…。設計ミスですね。やらかしました。(;^ω^)仕方ないのでジャンパーワイヤーはオス側の先端を半田付けすることにします。

チップ抵抗とLEDは別途購入しました。

これがチップ抵抗。秋月さんでネット購入。リール巻でしか売っていませんでした。一つはゴマ粒より小さいです。

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これがLEDです。一袋に20個入りでした。もう少し大きめのものが良かったんですが。

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そして全てを半田付けしてRaspberry Pi 2のGPIOピンにつなげたのが以下です。左下に見えるのがfritzingのPCBです。

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で、動作はというと感圧センサは無事に動作しました。しかしIRセンサとLEDが動作しません。原因はまだ深く探ってはいないですが、回路の設計ミス、半田付けの不良、部品(LED)の電圧などの特性違いなどが考えられますね。

総じてfritzingのFabサービスはなかなか良いのではないでしょうか。いかんせん工場はドイツなので国内で同様のサービスがあればいいのになぁとも思いました。(あるいは既にあるのかもしれませんが、あまり調べていません。)

今度設計するときは、ジャンパーピン用の穴の大きさを間違えないようにしようっと。

では今日のところはこの辺で。☕️


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